【随時更新】モリンガ生産者が解説。栽培方法・収穫後の利用法。

モリンガの栽培・収穫方法。収穫後の利用法について。

モリンガ栽培の方法を紹介しているページです。
なるべく皆様に当てはまるように様々なシーンで栽培したと想定して書いております。
鉢・プランターは赤字で補足しています。

モリンガの種パッケージ

ワサビノキ(モリンガ)は気温が50度以上にもなる暑い国で、古来より自生するワサビノキ科の植物です。
そのため夏の暑い気候では強いものの、寒い季節に弱く、沖縄県を除く日本では、梅雨前に種を植え、晩秋までの数か月が栽培時期です。
天草モリンガファームでは毎年、5月のゴールデンウィーク明け頃から種を植えます。)

栄養成分も90種類以上含んでいて、大学や県の産業技術センターなどしかるべき機関で検証・研究の結果、
血圧調整、便秘の解消、血糖調整、免疫向上、コレステロール低下、抗酸化、認知機能の向上、抗炎症、抗菌、抗加齢、視力向上、抗うつ、消化の補助、解毒作用、食欲抑制、消化・代謝の促進、・・・いろいろな健康に寄与する言葉がモリンガの健康機能研究で耳に入ります。

モリンガは必須(非必須)アミノ酸・ビタミン類・カルシウム・ポリフェノールなど人間に必要な栄養成分をバランスよく含み、300以上の効果効能があるといわれ、成人病を始めとする病気の予防や、便秘解消、不眠の改善などに有効と言われます。

近年スーパーフードとして注目されているモリンガですが、ここにはモリンガの種を購入される方々から一番質問の多い栽培方法と収穫後の活用法を紹介します。
参考になれば幸いです。

ただ、これが絶対正解というわけではありません。
弊社も試行錯誤を重ねて今の栽培方法にたどり着き、これからもそれを繰り返しながらやり方が変わっていくかもしれません。
皆様のお住まいの地域の土壌に合った栽培方法がほかにあるかもしれません。
どうぞ失敗しながら楽しんで栽培を行ってほしいと思います。

モリンガ畑

栽培を始める前に・・・

モリンガは育てやすく、成長が早いため日本でも注目を浴びつつある夏野菜的存在です。

畑で本格的に栽培した場合の活用方法も事前に計画されてから始めるとよいと思います。
収穫した葉をどのように使用するのか。
家庭で使うだけなら何も心配することはないのですが、販売するとしたらどこで?
チップやパウダーに加工して販売するのか。生のまま販売するのか。
乾燥するならば乾燥機の確保。
家庭用では効率が悪いかもしれませんね。
業務用?加工所を借りることができるか?など。
お住いの地域に加工所があれば問い合わせてみてください。
商品にするなら必ず殺菌しないといけません。殺菌する機械の確保、または外注するなら工場の確保は可能?
生で販売するとなると傷みやすいので保管方法を慎重に考えないといけません。
冷蔵保管・冷凍保管については使用する設備で何度か試してみたほうが良いでしょう。

会社さんに卸すのであれば、前もってきちんとした覚書書を交わしておいたほうが後々のトラブルを避けることができます。

弊社では、収穫から加工まで迅速に行うため、契約した農家さんの栽培した葉のみ仕入れています。
土壌も人の手でしっかり管理している安心の畑で栽培したモリンガです。

栄養成分が最も多くバランスよく含まれるのはダントツに葉の部分です。
次に花。
その次に種(実)枝⇒根(根は皮に毒性あり。注意)です。
(葉⇒種⇒花⇒小枝・・・の順かもしれません。)

【追記】
先日拝見した記事の中で、幹の皮(樹皮)にも注目すべき成分があることが分かったそうです。
出所を失念してしまいましたが、調べて分かり次第追記します。

味も葉がクセがなく召し上がることができます。
大きな枝や幹は葉に比べて栄養も少ない上に美味しくないので、弊社では食品に使用しません。
(枝や幹を食品に使用している企業さんを否定するものでありません。)

土壌準備


水はけのよい土壌で栽培してください。
日本での栽培においては一般的に、肥料を撒き、畑の掘り起こしを行い、畝を高く(高さ30cm程度)し、マルチシートを張ります。
水はけがよければ必ず畝を立てる必要はないかもしれません。
弊社で栽培するモリンガは根がまっすぐ下に伸びるので、畝があったほうがいいとは思いますが、ふかふかの畑などではさほど必要ないかもしれません。
弊社では前の年に収穫し終えたモリンガの幹を粉砕して撒くことがあります。
肥料にもなるし、モリンガの持つ殺菌力で肥料の鶏糞に付着している(かもしれない)菌などが増えないので有効に活用します。

鉢やプランターの場合、根が縦に伸びるので深さのあるものが適しています。
土は園芸用の土で充分です。

播種(種植え)・栽培

気を付けることは、必ず1日の気温が20度以上になってから植えてください。日中気温が20度以上あっても、夜の気温が下がれば発芽しようとしていた種が再び殻を固くして、余計に芽が出なくなってしまいます。

1年で3mほどに成長するので、少なくとも20×20センチメートルか、それ以上の間隔で植えれば、管理や収穫がやり易くなります。

天草モリンガファーム(以下弊社)では畝を高くした後マルチを張り、40~50cm間隔で穴をあけ、穴に2~4粒植えます。
芽が出たら一番元気なものを残し間引きしています。これなら、あまり手をかけずに多く収穫することができます。

水は、土が乾き過ぎず、湿り過ぎない程度に与えてください。
水のやりすぎは厳禁です。

苗を密集させると草取りや疾病予防が難しくなると思います。
また、密集度が高いほど成長度は低くなる傾向にあります。

弊社がインドから仕入れているモリンガの種の発芽率は7割程度。毎年新しい種を仕入れておりますので、播種する直前に購入することをお勧めします。
前年の種は保存状態により発芽率が低下する場合が大いにあります。

【余った種の保存方法】
余った種は、冷蔵庫の野菜室に入れて保管しておくと、次の年までは使用できると思います。
発芽率は多少下がる可能性があります。

モリンガの葉の収穫が目的なら収穫しやすい1m~2mほどの高さに一度切ってもかまいません。
切ることで脇芽が数本出てくるので、切っても切らなくても収穫量はあまり変わらない結果になります。

鉢やプランターの場合1mほどまでしか成長しないので15cm間隔で植えてもかまいません。
もし窮屈なくらい成長したら、鉢やプランターをもう一つ用意して間隔を広く植え替えます。

追記

5月(梅雨前)に植えた種が2週間で発芽するのに対し、7月(夏日、猛暑日)に植えた種はわずか5日で発芽しました。
やはり気温が高いほうが発芽率も良いようです。

病気や害虫

モリンガは、その原産地や導入地域で深刻な病気の影響を受けることはほとんどありませんでした。
たまに葉の表面、裏側に小さい丸い模様がいくつもできることが報告されていますが、よく観察すると葉を食べる虫の仕業であることが分かっています。

栽培地が増えた近年の日本では、アブラムシ、カミキリムシ、ネキリムシが主な害虫のようです。
一部の地域では、シロアリも被害をもたらすことがあり、シロアリが近辺に多くいる場合はお勧めしません。

天草では近年、イノシシの被害もあります。
畑のミミズを食べようと掘り起こす際、モリンガが根こそぎ掘り起こされ倒されるため、もし大きくなる前に掘り倒されてしまうとすぐしおれてしまいます。イノシシに対しても多少注意が必要です。


葉のちぢれ、変色などの原因は主に、先祖返りや日照時間が足りない、アブラムシなど小さな虫が葉を食べた等の問題と考えられ、。強い日差しを当てると新しい芽が出て、きれいな葉が育ちます。

収穫

ワサビノキ(モリンガ)の収穫は、ハサミなどの道具は特に必要ありません。
弊社では手作業で行い、トラックまで運ぶ際、コンテナを使います。

幹から生えた枝を根元から折るように下に力を加えると簡単に折れます。

幹から離した枝を一箇所にまとめ、ひと枝手に取り枝の太いほうから細いほうへ「そぐ」ように分けます。

収穫したら早急に作業してください。
モリンガはたんぱく質がが豊富なせいか、傷みやすく風味が落ちやすいからです。
収穫後は一刻も早く、洗浄し、乾燥しなければ大事な栄養成分を失います。

大型の食品乾燥機は、ご自身で保有または自治体などで貸し出しがあればよいのですが、業務用の食品乾燥機などがない場合は栽培規模を控えめにされてください。

生葉を保存する場合、密封したうえで冷蔵で7日、冷凍で3ヶ月ほどもちます。
乾燥しておけばさらに2年ほど持ちます。

一般的にモリンガは主に、葉を食用、鞘および種を食用及びオイル抽出用とするために栽培されちますが、日本では種はまだできないので葉や枝の活用に限られています。

日本には寒暖の差があるので、実が成る11月ごろに気温が下がり、花は咲いても鞘(種)が出来るまでに枯れるか腐ってしまう場合があります。

国産の種というのは今のところありません。
種(実)ができない、できても熟成する前に冬が来て枯れてしまうなど、また、まだわかっていない要因があるのかもしれません。


※ 一部の地域で、種ができたとご報告がありました✨
やはり花が咲いた時期にハチなどの虫が多く飛んでいたそうです。
これから先、日本産の種が出回る日もそう遠くない(それでも10年~20年先?)のではないでしょうか。


収穫量は、季節・気温・降水量によって大きく異なります。

日本においては平均して年1ヘクタール当り3トンほど生産できます。

天候により差はありますが、1反あたり300kg~600kg収穫できます。

葉は、種まき後100日目頃から収穫でき、その年に3回ほど収穫できます。
2mほどに成長したら新芽を刈り(※)背が高くならないようにするとその後の収穫がしやすいです。

(※)その時刈った新芽は、是非新鮮なうちに食べてください。いちばん味わっていただきたい部位です。次の日が違います。

葉は約1ヶ月ごとに収穫できます。

モリンガの生産には、暖かく乾燥していて、水はけのよい乾燥した土地が適しています。
田などの休耕地を使用する場合水やりは必要なく、水はけの悪い土壌を使用するときはなるべく畝(うね)を高くして栽培するとうまくいきます。

収穫後の根の活用法

ねじ状に形成された根
サツマイモのような立派なモリンガですが、糖分はほとんどありません。

根はポリフェノールを含み、強い香味を持つ調味料として使用されることもあります。
匂いは高麗人参のようなにおいがします。

すりおろしてわさびのように使用しますが、皮にはアルカロイド系の毒があるそうなので厚めに剥いて使用してください。
すりおろすと西洋わさびのような爽やかな香りとほのかな辛味があります。
刺身もいいですが、ステーキなどの肉料理に相性がよさそうです。

興味のある方は皮を厚めに剥いてからご活用ください。

※ 皮をむけば大丈夫と思いますが、万が一のことがあっても自己責任でお願いいたします。

根には糖分がほとんどないので、米や芋のようにそのものを熟成させて酒や焼酎を作ることはできません。

モリンガの越冬

モリンガの育成に適した気温は23~25度以上です。

気温が15度以下になると紅葉(黄色くなる)落葉します。

今流通しているモリンガはいわゆる「冬」と言われる季節が苦手です。

モリンガは寒冷地には向かない植物ですが、絶対育たないというわけではないと思います。
小規模であればハウスや鉢などで栽培することによりそれなりに大きくすることはできるでしょう。

霜(しも)、雪、雹(ひょう)、長雨はモリンガの天敵です。葉がすぐ枯れます。

地面から10cmほど残して切り、雨や風が当たらない藁を敷き、ビニールをかけます。

鉢やプランターの場合も10cmほど残して切り、全体的にビニールで覆います。雨風が当たらないよう、車庫や軒下に移動させます。越冬中は水はやらないでください。

越冬するために切った木から生えてくるのは1年目より細いものが多いです。
太い1年目の木から2年目の細い枝が何本も出ている状態が怪獣映画に出てくる「キングギドラ」に見えるという人もいます。

幹を太く育てたいのであれば、切らずに越冬するか、ふかふかの栄養豊富な土で1年ごとの植え替えをお勧めします。

天草モリンガファームでは播種から3か月後収穫。その後3回ほど収穫し、12月には研究用以外は抜いてしまいます。(越冬はしません。)

属名のモリンガMoringa)はタミル語のムルンガイ(murungai、「捻じれた莢~さや~」の意)に由来する。 種小名の oleiferaは「油を持つ」を意味し、搾油できる特徴による。

収穫後の活用法について

モリンガの葉の収穫後の活用法で一番お手軽なのは、生でサラダのようにして召し上がったり、葉をゆでたり炒めたりして召し上がる方法です。

お好きな味付けでめしあがってください。ほかの野菜との相性もいいです。

そのほか少し手をかけて、ジェノベーゼソース風に加工したり、刺身と和えてカルパッチョにしたり、

乾燥させてお茶にするのももちろんおすすめです。
乾燥した葉をパセリの代用としてふりかけてもいいです。

☆本格的な栽培を目指す方へ☆

弊社では紆余曲折して今の栽培方法を確立しましたが、これが正解かは分かりません。

お住まいの土地に合った栽培法があるかもしれません。

是非試行錯誤してみてください。

モリンガの種は食べることもあります

(原産国では種をサプリメントの代用品として食されています。)

モリンガの種は浄化作用があります。

モリンガの種子油の搾りかすを汚水に投入すると水が浄化できます。

これはモリンガの種に含まれている濁水浄化タンパク質が、水に溶け込んでいる異物を接着剤のような効果で固める働きがあるからだそうです。

同じ事が私たちの体の中でも起こり、体を浄化して免疫力を高めるといわれています。

モリンガの種には抗バクテリアタンパク質や重金属吸着タンパク質など含まれていますが、これらが同じ成分かはまだよくわかっていません。

現地での食べ方

※基本生食ですが、召し上がる前に一晩水に浸けるか殻ごと5分ほど炒ると苦味が薄れます。

原産国では茶色の殻を割り中の白い実を食べます。苦味がありナッツ系の食感がします。

東南アジアでは1日2~3粒をサプリ代わりに食べているそうです。

また、モリンガの種には「女性にうれしい栄養素」はもとより「男性にうれしい栄養素」が入っているといわれ精力剤の代わりに好んで食されています。

原産国のある地域では結婚した夫婦が最初の夜に二人でモリンガの種を食べる習慣があるそうです。
心身ともに浄化されて結ばれるということですね。(違う?)

体の中にいつまでも不要なものを溜め込みたくはないので、私も1日3粒よく噛んで食べるようにしています。

そうでした。大事なことですが、種はよく噛んで召し上がるようにしてください。すごく苦く、後から異様に甘く感じますが、その成分が有効に働くそうです。

種を食べているお客様の感想

  • 朝起きた時口の中のねばつきがなくなった。
  • 老眼でぼんやり見えていたのが徐々に見えるようになってきた。
  • ペットに続けて食べさせたら3日後目やにが出なくなった。
  • 調子が良い時は気が付かないが、調子が悪い時食べると効果がよくわかる。
  • 階段を上るのが楽になった。
  • 毎日すっきり。トイレ習慣が前の間隔と明らかに違う。
  • ほかに代わったことはしていないのだが、飼い犬のイボが消えた。
  • 以前⇒早く寝たい… 今⇒まだまだ頑張れる!に変わった。
  • 血液検査の結果が良くなった。など。
  • おしりのいぼが消えた!あんなにしつこかったのに!
  • 歯磨きの時出血しなくなった。
よかったらシェアしてね!