モリンガ(Moringa)とは、
モリンガの歴史
モリンガはもともと北インド原産の、現地ではどこででも見られる木です。
インド、アフリカ、フィリピン、インドネシアなどの亜熱帯の国々では古来より薬や美容、健康のために利用されてきました。海外ではその栄養効果の実績と称賛を受けて、非常に高い注目を浴びています。世界三代美女のクレオパトラが、モリンガのオイルを肌に塗り、モリンガのお茶を飲んで美しさを維持していたという話もあるそうです。それほどモリンガの歴史が古いということがうかがえます。
旧約聖書『出エジプト記』にはこう記されています。
「モーセはイスラエルを、葦の海から旅立たせた。
彼らはシュルの荒れ野に向かって、荒れ野を三日の間進んだが、水を得なかった。
マラに着いたが、そこの水は苦くて飲むことができなかった。
こういうわけで、そこの名はマラ(苦い)と呼ばれた。
民はモーセに向かって、「何を飲んだらよいのか」と不平を言った。
モーセが主に向かって叫ぶと主は彼に一本の木をしめされた。
その木を水に投げ込むと、水は甘くなった」
—-旧約聖書 出エジプト記15章22節
その一本の木が、実は「モリンガ」なのではないかという説です。
実際モリンガの種を食べてから水を飲むと、水がほんとうに甘くなります。
また、モリンガの種を汚水の中にいれると、種の中に含まれている4種の「MOタンパク」が汚れの成分に吸着し、水を浄化することが科学的にも解明されています。
モリンガの特徴
温かい亜熱帯地方なら、種をまいてから1年であっという間に実を結び、2年で3~10メートルくらいまで成長するというパワーあふれる木です。
日本の気候上、花までは付けても実をつけるのは難しいと思います。その分葉にたくさんの栄養が詰まっています。
種・茎・葉・花の部分を食べることができる植物です。
葉と花の部分はハーブやお茶として使用したり、料理に加えたり、種は絞ってオイルを取る、また化粧品や香水にも使われていたり、まさに生活の様々なシーンで利用される万能な植物です。
地球上にある約10万種類の可食植物の中で最も多くの栄養成分を含み、奇跡の木や生命の木と呼ばれています。
和名は「ワサビの木」といいます。食べるとわずかにひりひりする感覚があります。それは殺菌作用なのです。
ミラクルツリーともいわれており、全種類のアミノ酸を含む世界で唯一の植物であり、人間や動物にとって重要な栄養成分が豊かに含まれています。
90種類以上の栄養素が含まれていると言われ、ビタミン、ミネラル、アミノ酸がバランス良く含まれていて、ポリフェノールは赤ワインの約8倍、ビタミンEは卵の96倍、鉄分はプルーンの82倍、アミノ酸は米酢の97倍、食物繊維はレタスの28倍など驚くべき数字が出ているスーパーフードです。
モリンガの栄養成分は、マルチビタミン、ミネラル、アミノ酸、必須アミノ酸、ビタミンB群、GABA、ポリフェノールなどなど実に沢山の栄養素を含んでいるわけですが、あの有名なインドの医学書アーユルヴェーダに「モリンガは特別な植物で、その使い道は実に多くある」との記されております。このような歴史があるため、インドなどでは昔からモリンガを民間療法として昔から重宝してきました。
世界中で注目されているモリンガとその理由
モリンガの食用効果はNGO団体にも注目されており、特にセネガルで行われたモリンガ栄養失調改善プロジェクトでは、モリンガのその並外れた栄養成分を利用し、飢餓や栄養失調で苦しんでいる子供達の様態を劇的に改善してきました。このようなことから、現在世界中でモリンガの食用価値に関し注目が高まってきております。
モリンガの木は、他の広葉樹の10倍多くの二酸化炭素を吸収することから、環境保全にも大きな影響があるといえるでしょう。
モリンガは寒さには弱いのですが、熱帯地域であれば、どのような悪環境でも育ちます。その理由として、バクテリアを跳ね返す強い成分が根から出ており、栄養を多く吸収しファイトケミカルを沢山含みながら成長していきます。種をまけば1年足らずで大きな木に成長し、その木は15年持つといわれています。発展途上国でモリンガが発展モデルの植物と言われているのも、この自生の力強さが大きな理由です。
世界各地でモリンガの植樹が行われているのも、とんでもない自生のスピードに合わせて、環境的効果も多く、世界中で期待されているからです。
ファイトケミカルとは…植物中に存在する天然の化合物であるとされる。一般的に、「通常の身体機能維持には必要とされないが、健康によい影響を与えるかもしれない植物由来の化合物」を意味する用語。抗酸化力、免疫力のアップなど、健康維持・改善に役立つのではないかと期待され、研究が進んでいます。
日本でのモリンガ栽培
日本でのモリンガ栽培は、ここ天草の他に沖縄・九州各地など温暖な地域で栽培されています。最近では宮崎県や佐賀県、福岡県でも栽培されているようですが、まだ規模は小さいです。また個人的に栽培しているところも各地に増えてきています。
日本の気候では、花を咲かせることができても実を結ぶことは難しいようです。
しかしその分、葉にはたっぷり栄養が詰まっています。
主に利用される部位とその特徴
モリンガは、全ての部分が衣・食・住に役立ちます。
他の木よりも多くCO2を吸い込むなど、モリンガは環境を守る植物としても多く注目を浴びています。
葉
葉には、β-カロチンやビタミン、ミネラル、カルシウム、ポリフェノール、必須アミノ酸・非必須アミノ酸など、50種類の天然の栄養素がバランス良く含まれています。モリンガの葉に含まれるポリフェノール、ビタミンC、ベータカロテン、ケルセチン、クロロゲン酸は酸化ストレスや炎症を減少させ、胃がん、肺がん、大腸がん、糖尿病、高血圧症、そして老化による目のトラブルを予防する働きがあります。
料理やお茶、粉末や打錠にして栄養補助サプリメントなどに加工されます。
枝
葉と比べて多少独特な味ですが、お茶になったり野菜代わりとして日々の食卓に使ったりできます。また、飼料にすると、食いつきが良くて太りやすく、お乳の出がよくなる、 健康に育つ、 よい肉質を作る等の効果があります。
茎
モリンガの茎から取れる繊維は、アメリカではすでに医療用の肌着として使われています。
繊維からロープや紙、医療用の肌着やアフリカでは歯ブラシ代わりに使用されています。
また、家畜の飼料になったり、ペットも食べたりします。
幹
太くなったモリンガの幹は家の柱として、または薪として使うことができます。
花
強壮効果があり、エディブルフラワー(食用花)になる他、香水の原料になります。
鞘
塩ゆでして食べたりカレーやスープに入れたり、お出汁として使ったりします。中の柔らかい種を食べることができます。
種
殻を割って中の白い実を食べることができます。
モリンガの種は汚水に入れると、その水が浄化されていきます。
旧約聖書にも、モーセが水を浄化した際に使った木が、モリンガだと言われています。
種は25℃以上の気温では撒いてから4日~2週間で発芽します。
根
根茎は土の中の重金属類や残存化学肥料を吸収・浄化する作用があります。
1年目の根は食べることもできますが、アルカロイドが皮の裏側に含まれているので厚めに皮をむいて食べます。西洋わさびのような味がします。すりおろしてワサビの代用にするとピリッとした辛みが癖になります。
モリンガの栄養成分
モリンガは、地球上最古の微小生命体ソマチットを非常に多く含みます。
モリンガに含まれている栄養成分はビタミン、ミネラル、必須アミノ酸、非必須アミノ酸など多岐に渡ります。
モリンガの栄養成分の一部を紹介します。
- タンパク質
- 炭水化物
- 脂質
- 繊維
- カルシウム
- マグネシウム
- リン
- カリウム
- 亜鉛
- 銅
- 鉄
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB3
- ビタミンB6
- ビタミンB7
- ビタミンD
- ビタミンE
- ビタミンK
【必須アミノ酸】(人体で合成できず、食べ物などで補うアミノ酸)
- イソロイシン
- ロイシン
- リジン
- メチオニン
- フェニルアラニン
- スレオニン
- トリプトファン
- バリン
- ヒスチジン
【非必須アミノ酸】
- チロシン
- アルギニン
- アラニン
- アスパラギン酸
- グルタミン酸
- グリシン
- プロリン・セリン
【γ-アミノ酸】
(ギャバ)・・発芽玄米よりも多く含まれている。
(玄米食は長く続けると人によっては基礎体温を下げる危険がある。)
【ポリフェノール】・・可食植物の中で最大の含有量
モリンガの効能・効果
実際にモリンガを食すると、
- 「調子が良くなった」
- 「滞りがなくなった」
- 「本来の自分を取り戻せた」
- 「健康診断が楽しみになった」
- 「尿たんぱくが正常値になった」
- 「イライラしなくなった」
- 「ホルモンバランスが安定した」
など、様々な声を聞きます。
モリンガには自己の免疫力を高め、細胞修復を早め、本来の自然治癒力を助ける働きがあると言われています。
多くの方に、「結局モリンガは何にいいの?」と聞かれますが、その人の持つ崩れかけたバランスを正常に整え、保ってくれるように思えます。
健康な人はパワーがみなぎり、どこか不調がある人は体力・精神力も含めその部分が回復する。モリンガにはそのような力があると思います。
ご愛用者様の声(実際の声をもとに作成しています。)※効果には個人差があります。
- お通じが良くなった。
- 毎日ぐっすりになった。
- ゴホゴホしなくなった。
- ぶつぶつが気にならなくなった。
- スキンケアに時間をかけなくて済むようになった。
- 深酒しても、翌朝スッキリのからだになった。
- 何か食べたいと常に思っていたが、食欲が落ち着いてきた。
- ず~んと重いのが軽くなった。
- 気分が晴れ、毎日ウォーキングできるようになった。
- サラサラになった。
- 検査結果が良くなった。
モリンガを食用する際の注意点
*腎臓疾患があり薬を飲まれている方。
モリンガにはカリウムが含まれています。カリウムの摂取が制限されている場合お召し上がりの際はお気を付けください。
*妊娠初期のかた
ごく限られた情報として、たった一回のラットの実験で妊娠中のラットに高濃度のモリンガ抽出物を経口投与したところ、たまたま1匹に流産が見られたと文献での報告があったため厚生労働省のホームページで表記されています。
ただし、この情報元はもうたどれなくなっています。
いつ行ったのか、だれが行ったのか不明なうえに、たった1回の実験でたまたま1匹のラットが流産してしまったのが本当にモリンガの影響だったのかも今となっては分かりませんが、厚生労働省のサイトにそう書いてある以上は注意事項として載しなければならないと思います。
ただ、モリンガには葉酸が多く含まれています。
葉酸は赤ちゃんの健やかな成長を促すだけでなく大人にも必要な成分です。
(100g中980μm。)1日300~500μm必要であれば、モリンガサプリ20粒(4g)、パウダーなら小さじに軽~く1杯に含まれます。
※ 乳がんの方は摂取しないほうが良いといった記述が以前ちらほらとありましたが、厚生労働省の注意書きを読んだ人が間違って解釈したフェイクニュースでした。そのようなエビデンス・文献はございません。
☆よくお読みください☆
- モリンガの摂取は任意の病気の診断、治療、治癒または予防を意図したものではありません。
- モリンガの摂取によって得られる効果は個人差があります。
- 妊娠初期の方はモリンガを大量に召し上がらないでください。
- モリンガを召し上がりたいが上記の症状に当てはまる方、他の疾患のある方は、かかりつけの医師に相談のもと、自己責任で行ってください。
種の栽培・作業工程について
最近よく聞かれます。植える時期は5月から7月。気温が1日を通して20℃以下にならない季節でないと芽が出なかったり枯れてしまったりします。
育苗ポットに深さ1~2cmくらいのところに植えます。(発芽まで1~2週間ほどかかります。)地植えしても良いでしょう。根腐れしないように気を付け、水がなくなったら追加してください。
芽が5センチ程度に成長したら、大きな鉢か日当たりのよい畑へと植え替えます。畝(うね)を高くし、水はけを良くします。2mの高さになったところで根元から1mの高さに刈込み、高さを調整してもよいでしょう。切ることにより、枝が2~5本出てきます。
収穫は8月から10月。種温度が10度以下になると落葉します。 12月ごろ、地上から5cmくらいの高さに切り、土が雪や霜にさらされないように、モリンガの木の周りにもみ殻等を入れ、マルチビニール等をかぶせます。
(注意:一般的な日本の気候では種が熟す事までは難しいです。)
収穫は植えてから3か月後くらい。作業は③まで弊社(天草モリンガファーム)で行います。
- まず枝ごと収穫
- 手作業で葉と枝に分ける
- 収穫した葉を洗浄・乾燥する
チップにしてモリンガ茶に。
殺菌・粉末にしてモリンガパウダーに。
パウダーに乳酸菌を加えてモリンガラクティックに。
パウダーに大麦由来のGABAを加えて機能性表示食品モリンガGABA に。
粉末を「なたね硬化油」で固めてモリンガサプリに。
粉末に乳酸菌を加え、「なたね硬化油」で固めてモリンガサプリ乳酸菌プラスになります。
※なたね硬化油は高温処理をしていないのでトランス脂肪酸は含みません。
※弊社のモリンガの種は北インド産の自然由来の種です。遺伝子組み換えではありません。
モリンガについて、ご理解いただけましたでしょうか。沢山の人にもっともっとモリンガを知っていただきたいです。
1956年3月6日生まれ。天草の自然に育まれすくすくと成長。壮年期NPOを立ち上げ清掃活動や環境活動に取り組む中で常に、高齢化と休耕地問題に悩む。
そんな中、フィリピンの友人から誘われ、セブ島に“モリンガ”を見にいき、その有用性に魅せられる。
育てやすいモリンガで高齢化や休耕地問題も解決できると思い、農業も営業・販売の経験もない中、日本に知名度のない「モリンガ」を天草のブランドすべく2006年「天草モリンガファーム」始動。
そして2019年、産官学共同研究の末、天草モリンガファームの「九州産モリンガ」が機能性表示食品に認定。モリンガでは初。
優れた栄養成分を持つモリンガを、たくさんの皆様に知ってもらいたいと願っている。