- モリンガ栽培キット
- ご購入はこちら
1.はじめに
モリンガ(Moringa oleifera)はケシ目ワサビノキ属ワサビノキ科の北インド原産の多肉質の落葉樹であり,高温,乾燥に強く,熱帯~温帯地域を中心にインド,パキスタン,フィリピン,アフリカ,ブラジル,アメリカ等の多くの国で生息・栽培されている。また,わが国でも,沖縄県や九州地方を中心に栽培されている。モリンガは,成長が早く,種子を播き,3カ月程度で1.5 ~2mまで成長し,成木は高さ10 ~ 12mとなる。モリンガの葉,花や若い果実は野菜として食されており,花は香水に,種子は油脂やカレー粉の原料に,また乾燥葉はヨーロッパやアメリカを中心にサプリメント等に利用されるなど,全ての部位が活用されている。 モリンガ葉は,タンパク質(第1表)やビタミン A,B,C が豊富で,カリウム,カルシウムや鉄,フラボノイド,ポリフェノール類等の90種類以上の成分を含むことが報告されている4)。一方,モリンガは,スギの50倍以上の二酸化炭素を吸収するとされ,二酸化炭素による温暖化防止に対する解決策の一つとしても注目されている4)。 さらには,モリンガの実を搾油した後の搾油粕かすは,沈殿促進作用を持つとされ,飲料水の浄化を行うために利用されている。このように,モリンガは,栄養供給源として,また環境問題の解決に資する 作物として注目され,多くの発展途上国等で栽培・利用されている。2.天草産モリンガの特徴
東南アジアやアフリカ諸国等でのモリンガ栽培では,数mに成長したモリンガ成木の枝を伐採し,数日かけて天日乾燥している。そのため,乾燥中に褐変等の反応が起こる場合がある。天草地方では,2007年頃から休耕地を利用して,モリンガの栽培が開始されている。国内外で栽培されているモリンガ葉とは差別化するため,天草では,毎年,種子を播き,1年目の葉のみを収穫し,また変質を防ぐために収穫後直ちに乾燥させるなど,独自の製造方法を採用している。そのため,天草産モリンガは,収穫量は1トンには満たないものの,希少な国産品であり,味や風味に優れていることから,これまで継続して販売されてきた。天草の企業では,さらに品質改良を目指して検討を行い,2018年には,モリンガの収穫時期と乾燥工程を改良し,緑茶の一番茶のように108日以内の若葉のみを収穫し,変色,風味変化等の変質を防ぐためにその日のうちに低温乾燥させ,「バージンモリンガ」(第3図)として商品化した。このバージンモリンガは,従来の天草産モリンガと同程度の抗酸化活性やポリフェノール含量を維持していることを確認し,乾燥温度による成分変化を防ぎ,鮮やかな緑色を呈し,風味や後味が改善されたと評価されている。 5月~6月が種植えに適しています。(最低気温が20℃以上の時期がおすすめです。) 環境や体質の改善のためにも、ぜひ皆さんもモリンガの栽培にチャレンジしてください。参 考 文 献 1) Nishizono S., Hata H., Miyatake M., Kobayashi T., Matsubara J., Ito K., Tsuboi M., Sakatani Y., Yamaguchi M. and Sameshima H., Mechanism underlying the preventive effect of Hyganatsu orange (Citrus tamurana Hort. ex Tanaka) on osteoporosis. Food Sci. Technol. Res. 25, 569-576 (2019). 2) Tanaka K., Tamaru S., Nishizono S., Miyata Y., Tamaya K., Matsui T., Tanaka T., Echizen Y. and Ikeda I., Hypotriacylglycerolemic and antiobesity properties of a new fermented tea product obtained by tea-rolling processing of third-crop green tea (Camellia sinensis) leaves and loquat (Eriobotrya japonica) leaves. Biosci. Biotechnol. Biochem. 74, 1606-1612 (2010). 3) Inoue N., Nagao K., Nomura S., Shirouchi B., Inafuku M., Hirabaru H., Nakahara N., Nishizono S., Tanaka T. and Yanagita T., Effect of Vaccinium ashei reade leaf extracts on lipid metabolism in obese OLETF rats. Biosci. Biotechnol. Biochem. 75, 2304-2308 (2011). 4) Kumari R., Dubey V. and Mishra S. K., Review on traditional herb Moringa oleifera for medical and promising uses. Asian J. Pharmaceu. Edu. Res. 7, 7-15 (2018). 5) 梶原良,中津沙弥香,塩野忠彦,柴田賢哉,石原理子, 坂本宏司,武藤徳男,高血圧自然発症ラットにおける モリンガ葉水抽出物の抗高血圧作用,日本食品科学工 学会誌,55,183-185 (2008). 6) Faizi S., Siddiqui B. S., Saleem R., Siddiqui S., Aftab K. and Gilani A. H., Fully acetylated carbamate and hypotensive thiocarbamate glycosides from Moringa oleifera. Phytochemistry 38, 957-963 (1995). 7) Verma A. R., Vijayakumar M., Mathela C. S. and Rao C. V., In vitro and in vivo antioxidant properties of different fractions of Moringa oleifera leaves. Food Chem. Toxicol. 47, 2196-2201 (2009). 8) Ghasi S., Nwobodo E. and Ofili J. O., Hypocholesterolemic effexts of crude extract of leaf of Moringa oleifera Lam in high-fat diet fed wistar rats. J. Ethenopharmacol. 69, 21-25 (2000). 9) Stohs S. J. and Hartman M. J., Review of the safety and efficacy of Moringa oleifera. Phytother. 29, 796-804 (2015).
モリンガ栽培キット1パック
モリンガ栽培キット
- 販売価格:1パック770円(税込)
- 通常価格: 770円(税込)
- 栽培推奨気温⁚20度。日中の気温が20度以上あって、夜の気温も高いほうが発芽します。 殺虫剤や燻煙材に近づけないでください。
遺伝子組み換えではありません。 ポスト投函の「ゆうパケット配送」で送料385円税込。(お届けまでに2日~7日程度かかる場合がございます。) 5パックから佐川急便送料880円。5,000円以上ご購入で送料無料。10,000円以上ご購入で代引き手数料330円が無料。
1956年3月6日生まれ。天草の自然に育まれすくすくと成長。壮年期NPOを立ち上げ清掃活動や環境活動に取り組む中で常に、高齢化と休耕地問題に悩む。
そんな中、フィリピンの友人から誘われ、セブ島に“モリンガ”を見にいき、その有用性に魅せられる。
育てやすいモリンガで高齢化や休耕地問題も解決できると思い、農業も営業・販売の経験もない中、日本に知名度のない「モリンガ」を天草のブランドすべく2006年「天草モリンガファーム」始動。
そして2019年、産官学共同研究の末、天草モリンガファームの「九州産モリンガ」が機能性表示食品に認定。モリンガでは初。
優れた栄養成分を持つモリンガを、たくさんの皆様に知ってもらいたいと願っている。